『iQOS(アイコス)』実際に使用してみてわかった喫煙者と非喫煙者が幸せに共存するための妥協点!

iQOSを使ってみよう!

カウンターの奥から出てきたiQOSキットの箱を見たときは、後光がさして見えるくらいうれしかった。なので早速家に帰って使用してみることに。箱はさながらiPhoneのような高級感のあるボックスで、タバコとは縁遠いACアダプターやケーブルなどが同梱されている。

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小さくて非常に読みづらい取扱説明書を読んでみると、そもそも充電器「iQOSポケットチャージャー」にiQOSホルダーを入れて充電しないと使えないんだとか。さすが電子機器。

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満充電まで90分かかるとのことだったが、実際はそこそこ充電済みだったようで1時間弱でフル充電終了。

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中にiQOSホルダーをセットしておいたので、いますぐ吸える状況になった。

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本体と同時購入した専用のカートリッジ「ヒートスティック」は現在発売されている全銘柄の4種類。そのうちの標準らしい「レギュラー」を開封してセットする。ところが箱を開けた途端に鼻をつく異臭が。病院の処置室にでも迷い込んだような消毒薬のような強い匂い。え、これはタバコじゃないの!? そんな気持ちさえ湧き上がるほど異質な匂い。しかもタバコとしてはありえないほど短い。価格が普通の「マールボロ」と同じなのに…。

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まあそれでも実際に吸ってみると意外といけるってことになるのではないかと期待して、iQOSホルダーにセットする。おっかなびっくりホルダー先端に挿入。ホルダーの中には加熱ブレードが剣のように仕込まれており、そこにヒートスティックを挿す。軽く抵抗があるのだが、慎重に力を入れると中に入っていって、目安に付けられているラインの手前まで入り込む。この時、決してねじりこまないこと。中の加熱ブレードが折れてしまう。

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そしてiQOSホルダーの中央にあるボタンを長押しするとLEDが点滅して加熱開始。約20秒後に点滅が終わったところでスタンバイOKとなる。ということで、吸う。
「アツッ」
結構びっくりするような熱い蒸気が口内に。なるほど、加熱式だから熱いのか。これは何とも不思議な感覚。実際の吸い心地はニコチン特有のスロート・キック(喉を蹴る感覚)があるのでタバコ。でも煙感は全然ないという不思議な心持ち。

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それでも息を吐くとエクトプラズム状のものが出る。蒸気。いやもう不思議。白いモワッを増やしたければ吸い込む時間をゆっくりと長くすればいいのだが、普通にタバコのように肺に入れて吸うと、蒸気もまた少なくなる。

 

よく禁煙やファッション用途のニコチンの入っていない電子タバコがあるが、あれらはスロート・キックがないことを考えると、実にタバコである。喫煙者ならタバコを吸った感はしっかり感じられるだろう。

iQOSを使用するのは面倒の塊!

タバコの目的はニコチン摂取。そう考えるとiQOSはしっかりとした仕事をしてくれる。さながら栄養たっぷりの「ウィダーinゼリー」を吸引するように、ニコチンを吸入しているような、そんな感覚だ。iQOSのヒートスティックは1本につき、約6分間使用するか14回吸い込むかで自動的に電源が切れる。時間・回数切れ直前になるとウルトラマンのカラータイマー的にLEDがオレンジ色に輝く。

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これが何やら忙しい。一服という安らぎのひとときなはずなのに、追い立てられるように感じてしまう。慣れればあまり気にならなくなるが、今度は余裕を持ちすぎていつの間にか6分経過していてほとんど吸えないままに電源が切れているという状況に陥ることも。

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ちなみにその時にすかさず新しいヒートスティックを差し込んで吸うことはできない。何とこのiQOSホルダーは一回使用毎にバッテリーチャージャーに入れ直して充電する必要があるのだ。その間およそ6分間。何とものんびりしたシステムなのである、iQOSは。

 

iQOSチャージャーは20回程度iQOSホルダーを充電できるので、1日1箱ペースの人ならチャージャーとヒートスティックだけ持ち歩けばいいはず。もっと吸いたい人は、充電用USBケーブルと専用ACアダプター(5V規格)を持ち歩いてスマホやノートPCのように街中などでコンセントを探すことになる。ACアダプターは角形のコロッとしたタイプだが、iPhoneなどのものと比べると格段に大きい。通常のPCのUSBポートやACアダプタでも充電できるが、時間が多めにかかる。

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そして吸い終わった後は、iQOSホルダーの上部をスライドさせて引き上げ、使用済スティックを抜き取る。

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火を使っていないので普通のゴミ箱に捨ててもいいとのことだが、かなり臭いので密閉できる容器に捨てた方が無難だ。

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さらに数本吸い終わるたびにメンテナンスも必要。iQOSホルダーを付属の専用クリーナーブラシでガリガリと、付属スティックでカスなどを除去・掃除するのだが、これが気を使う。

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なぜならホルダー内部のiQOSの心臓ともいうべき加熱ブレードが非常に脆弱だから。記者も数回使用してスティックでクズをかき出すようにガリガリ掃除していたら、いとも簡単にポキッと折れてしまい冷や汗をかいた。

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上記のようにブレードが転がり出てきて愕然。急いでサポートセンターに電話したところ、「1回だけなら無償交換できます」とのこと。すかさず新しいiQOSホルダーを送ってもらえて事なきを得たが、用心するに越したことはない。

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それでは実際の味についてレビューしてみよう。