『MISOKA-ISM(SHIZUKU)』歯磨き粉いらずでツルツルに磨ける新発想歯ブラシを検証!

最近流行のミニマリズムを体現したかのような株式会社夢職人(大阪府箕面市)による『MISOKA-ISM(SHIZUKU)』という歯ブラシ。歯磨き粉が不要で水だけで歯をツルツルにするという。それが本当なら大幅なコストダウンが可能。だがそんなうまい話があるのか?

コップの水に浸した歯ブラシで磨くだけでツルツルになったかどうか、正直に言うと…。

その佇まいは非常にシンプル。ほとんど透明な本体は飽和ポリエステル樹脂性で、毛の部分は先細ナイロン毛。何の変哲も無い歯ブラシで、「ナノシオンドリーム」という微細加工(ミネラル物質のコーティング)によって歯磨き粉いらずのブラッシングを実現しているのが『MISOKA-ISM(SHIZUKU)』(約18.5 × 1.5cm・希望小売価格 税抜1,512円・発売中)

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少なくともここまででわかるのは、メーカーは30日(みそか)に一度の交換を薦めているので、コストダウン的には今ひとつパッとしないということ。年間で15,000円突破、4人家族なら6万円と考えると分かりやすいだろう。

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なのでこの『MISOKA-ISM(SHIZUKU)』が目指しているのは、思想。人と環境にクリーンというコンセプトこそが主眼らしい。もちろん「ナノシオンドリーム」というナノテク技術でミネラルをコーティングしているというが、その実効性は今ひとつわからない。

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それでもデザイン的には非常に評判が高く、「グッドデザイン賞2015」「ジャーマンデザインアワード2016」「IFデザインアワード2016」「wallpaperデザインアワード2016winner」と数々の賞を総なめにしている。メイドインジャパン製品として誇りを感じてしまうが、実際の使い心地はどうなのか。

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パッケージ裏に書いてある使用方法は、コップに水を入れて『MISOKA-ISM(SHIZUKU)』のブラシ部分をつけて、磨く。その後コップの水ですすぐという、何となく神道の儀式のような使い方。つけていたコップの水ですすぐということに関してもこれといった説明はない。

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グリップ部分がよじれていて持ちやすいし、そのままテーブルに置いても毛の部分が接地しないという構造は素晴らしい。早速磨いてみる。毛足が実に柔らかくて驚く。カタログにも”筆でなでるように磨く”と書いてあるが、確かに優しさは特級。歯や歯茎にトラブルを抱えている人でも安心のマイルドさだ。

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ただし、それと磨けているかどうかは別問題。撫でているだけでみるみるうちにツルツルになるということだが、記者はそれは感じられなかった。優しすぎて汚れにも優しいとしか思えない。普段電動歯ブラシを使っているせいかもしれないが、歯垢を落としてツルツツルという感覚ではない。

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あと歯磨き粉不要ということにもちょっとした問題が。要は水だけで汚れを落とすわけで、そこには爽やかなフレーバーなどがない。つまり水と唾液と取り除いた食べた食物のカスしか口中に存在しないわけで、これがたいそう気分が悪い。歯磨き粉のミントフレーバーはやはり意味があったのだなと、改めて感じてしまった。

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磨いた直後にツルツルにはならなかったので、朝磨いて夕方までツルツルという売りに関しては検証ならず。少なくともカレーやチリ料理などの香りのスパイシーなものを食べた後に磨くのは控えた方が良いと思った。

 

オススメできる人はやはり、自然環境を大切にする人で、生活の無駄を極限まで排除したいミニマリズム礼賛な人か。記者はなかなかそこまでの心境にたどり着けない人間なのかと、しばし反省してしまった…。

 

【2017年2月28日追記】

メーカーより、国立大学である大阪大学歯学部でエビデンスを取得しているしっかりとした製品であること、感受性については個人差があるという旨の連絡があった。あくまで本記事に書いたことは記者個人の使用実感とそれに伴う印象である。実際に使用して効果を感じている人もいると思うので、必ずしも誰にでも当てはまるものではないことを重ねて明記したい。

 

 

オススメ度:(ピンときたら、どうぞ)
公式サイトはこちら

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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