進化はハイテクだけじゃない『ベイブレード バースト』第3世代は、より安全に、より面白くなって登場だ!

わゆる“ベーゴマ”の現代版として、全世界にファンを持つタカラトミー(東京・葛飾区)の「ベイブレード」が、過去二世代より大きく進化して今年7月に帰ってきた。その名も『ベイブレードバースト』。バーストの名が示すとおり、「破壊」がキーワードの進化を遂げたようだ。さっそくどんなものなのか試してみた。

 

バーストで征服感と安全性を両立させた

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ベイブレードの面白さは、やはり現代版とはいっても、どこか自分の力でコマ(ベイ)をシュートする“アナログ感”が残っているところだと記者は思っている。

そういう意味で、攻撃や守備のタイプをパーツで使い分けながら、なおかつベーゴマのメタル感を残した第2世代 「メタルファイト ベイブレード」はかなり完成度が高いおもちゃだと思っていた。ところが、この第2世代はシュート力が強いと、ベイがスタジアムの外に大きく飛び出し(オーバーフィニッシュ)、小さい子にはやや危険な部分もあった。

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その点、今度の第3世代『ベイブレード バースト』は、軽いプラスティックのレイヤー部で衝突し、場外に飛び出すほどの衝撃を受けると、パーツの連結ロックが外れ、バースト(破壊)されてパーツがバラバラに飛び散るように作られている。これはこれでなかなかの迫力と、相手をやっつけた征服感が味わえ、同時に、衝撃力を上手くベイに吸収させることで、必要以上に大きく場外に飛び出す危険を防いでいる。

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ベイのタイプは、「アタックタイプ」、「スタミナタイプ」、「ディフェンスタイプ」、そしてこれらとバランス良く闘える「バランスタイプ」の4種類がある。闘ったときには、それぞれに異なる相性を持っている。

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4タイプのベイはどれも、プラスティック製のレイヤー部、金属製のディスク部、そして攻撃パターンを決めるドライバー部の三層構造になっており、手で簡単にこの三層を組み立てられ、そしてバーストするとバラバラに壊れる。

第2世代までだと、相手をスタジアムの外にはじき出すオーバー・フィニッシュにならなければ、あとは最後まで回り続けるスピン・フィニッシュを待たなければならなかったが、『ベイブレード バースト』には、相手を破壊する決着の付け方「バースト フィニッシュ」が加わった。より面白く、しかも安全性も向上するという、一石二鳥の進化を遂げたのが、この『ベイブレード バースト』なのだ。まずは、このバーストの様子を、メーカー作成の動画で見ていただきたい。

 

 

自分の力でベイを回し、相手を破壊して勝負できる『ベイブレード バースト』の面白さは、勝負だけでなく、ベイをカスタマイズして、自分だけのベイを作っていくところにもある。

 

ハイテクが“個性”の演出に使われる

今度の『ベイブレード バースト』は、ベイ本体に小さなチップが埋め込まれていて、闘うたびにそのベイの勝敗記録やベイのプレイ数、回転数、カスタマイズ履歴などが記録されデータが蓄積されるようになっている。しかもその記録は、スマホやPCで見ることもでき、自分のベイの成長を確認しながら、自分だけのベイという個性と愛着を生み出す工夫がなされている。

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また附属のベイロガーを使えば、対戦相手とフレンド登録が可能になり、それによってお互いのそうした記録をシェアできるようにもなる。対戦相手との相性を見たり、ライバル意識を燃やしたり、そしてカスタマイズによる効果を確認したりと、ベイロガーが生み出す効果も大きいのである。

おそらく今後は、カスタマイズパーツなども、次第に売り出されるようになるはずで、そのたびに『ベイブレード バースト』の楽しみ方は膨らんでいく。

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またベイロガーには、発射装置であるランチャーに装着することで、ベイを回すシュート力を測定する機能があるほか、ベイブレードの大会やイベントを開催する「wbba」のショップで買い物をしたり、大会で入賞してたりすれば、ポイントをゲットできる機能もある。

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ベイロガーは、スマホに連結するミニプラグが付いていて、これによりスマホでゲットしたポイントを管理できるようになる。ポイントが貯まれば、レアなベイがゲットできたり、いろいろな特典を受けることができたりもする。

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『ベイブレード バースト』は、7月の登場以後、すでにいろいろなカスタマイズパーツや、セット商品などが売り出されており、今月17日にも、新たに3商品が新発売されたばかり。これら商品のラインナップやその価格は、専用サイトの製品情報コーナーに詳しく掲載されているので、興味のある方は要チェックである。

新しい第3世代「ベイブレード」=『ベイブレード バースト』は、ハイテクを駆使し、それでいてアナログ部分も上手く残し、勝負の面白さと安全性で進化した、完成度の高い玩具である。

オススメ度:(買っても損はない)
公式サイトはこちら

記者

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渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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