ベビーカーにドッキングする抱っこひも『コラン CTS』(キャリートラベルシステム)を検証!

『コラン CTS』で、ドッキング……

国内のベビー用品メーカー大手といえばアップリカとコンビの2社なのだが、近年抱っこひもだけは海外製の「エルゴ」に大きくシェアを奪われている。エルゴはシンプルな使い勝手と疲れにくさを実現する太く分厚いストラップで、ママ間の口コミでは圧倒的な人気を誇る。『コラン CTS』は果たしてそんなエルゴに対抗できるのか。

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まず別売になっていることの多い横抱き使用のための「新生児シート」が標準で付属しており、生まれたて・退院後すぐに使用できるというのはポイントが高い。エルゴの場合だと新生児に使用する際は別売の「インファントインサート」を購入する必要がある。

夏場のムレを防いでくれるメッシュ素材採用も利点。

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さて、問題は肝心のCTS(キャリートラベルシステム)の使用感である。抱っこひも単体、ベビーカー単体ではなく、スムーズな乗せ換えという全く別方向の付加価値なだけに、現状では比較対象が存在しないそのシステムだ。

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キャリートラベルシステムの最大の工夫は、抱っこひも『コラン CTS』の赤ちゃんの股にあたる部分に穴が開いていることだ。その穴にベビーカー『ラクーナ 2015』の股ベルトを通してがっちり固定する、この仕組みは画期的だろう。ただここから先の作業は、正直なところ煩雑と感じた。

抱っこひもの腰部分のストラップを外して座面の下にある収納部に固定するのはまだしも、肩ストラップに関してはボタンとプラスティックのバックルを外して収めるなど、一度やっただけでは到底覚えきれないややこしい手順が必要とされる。

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眠っている赤ちゃんが起きだしてしまいそうな作業量。かなりの熟練を要求されるこの複雑な仕様は残念だ。バックル部の2重ロックなど安全面への配慮はもちろん理解できるが、完璧を期するがために使い勝手が後回しにされたということだろうか。結局のところシンプルでラフな使用を前提にした「エルゴ」が支持を受け、シェアを伸ばしてしまった要因と同じものがある気がした。

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結論としては「ラクーナ2015」は大満足、熟成の域に達しているが、『コラン CTS』および「キャリートラベルシステム」についてはいまいちと感じた。しかしアップリカの提案、新たな価値創造にチャレンジする姿勢には大いに共感する! 面倒な着脱も慣れればOKと割り切って購入するのももちろんアリ。記者としてはこの唯一無二のアイディア商品、今後更なる改良を期待したい。

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【スペック】
ベビーカー■ラクーナ2015
カラー ネイビー/ブラック/パープル/ピンク
価格 税抜53,000円
使用期間 生後1ヵ月〜36ヵ月まで(体重15kg以下)
サイズ <開>W450×D825〜910×H985〜995(mm)/<閉>W450×D340×H980(mm)
重量 5.3kg
規格 製品安全協会A型SG合格品

抱っこひも■コラン CTS
カラー ブラック/ブラウン/グレー
価格 税抜16,000円
使用期間 新生児〜体重15kg(36カ月頃)まで
サイズ 腰ベルトサイズ74cm〜118cm(男女兼用)
規格 製品安全協会SG合格品※タテ抱っこ ※13kg(24ヵ月頃)〜15kg(36ヵ月頃)まではSG対象

オススメ度:(良い商品です)
公式サイト:ベビーカー『ラクーナ 2015』抱っこひも『コラン CTS』

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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