永谷園『カップおにぎり茶づけ』があれば、コンビニおにぎりがお茶付けになる!
カップの中にはお茶漬けの素が一袋。そこにコンビニエンスストアなどで各自入手したおにぎりを入れてお湯を入れればお茶漬けのできあがり! という画期的なシステムを実現したのが永谷園『カップおにぎり茶づけ』(6g・希望小売価格 税抜83円・2015年3月発売)である。その発想は無かった……。
この『カップおにぎり茶づけ』、紙製のカップに日本人のお馴染みの味の永谷園の定番「お茶づけ海苔」が一袋、ポンと入っているだけというシンプルな構成。まさにアイデア一発の商品だ。しかしその実力は計り知れない。
というのも、通常お茶漬けといえば味はサケ、梅干し、たらこなどが定番。居酒屋の〆に味わうとしても、それほどバリエーションの有る代物ではない。永谷園にしてもレギュラーシリーズは上記3種に加えてわさび茶づけがある程度。高級ラインナップ「ニッポンうまいもん巡り」として鯛茶づけや鶏飯茶づけ、とんこつ明太茶づけなどはあるものの、入手はそんなに簡単ではない。
そう考えると、コンビニおにぎりの多彩な具材の種類だけいろいろな味わいが楽しめることに無限の可能性を感じてしまうのは記者だけだろうか。
さて実際にやってみよう。
最初にコンビニで一番ポピュラーな後から海苔とご飯部分を合体させるタイプのおにぎりで試してみる。どうせ溶けてしまうのだから、あえておにぎりになるように合体させる必要もないのだが、一応おにぎり完成させてからチャレンジ。
しまった、これはミスだ。
というのもそうした後から合体させるタイプだと、海苔の量が多すぎるのである。おにぎりを二重に覆う部分があるくらい、このタイプは海苔が多め。普段食べていてもそんなに気にならなかったが、これを『カップおにぎり茶づけ』に利用するのは間違いだった。
そもそもお茶づけ海苔なので海苔は入っているわけで、強力にドロドロなお茶漬けが出来上がってしまった。具はサケにしたのだけれど、具よりも何よりもドロドロ海苔スープになってしまった。あと、買ってきたばかりのおにぎりだと冷蔵棚にあったためか、熱湯を入れても温度低下が激しい。レンジでチンするか常温で少し放置してからの方が良いかもしれない。
気を取り直して、今度はすでに海苔が巻いてあるタイプのサケのおにぎりを購入、再チャレンジ。しばらく常温で放置した後、お湯入れ。けっこうお茶漬けっぽくなるために念入りにかき回すことが必要だが、なるほど、これなら美味しい! これでも海苔はカブっているのだけれど許容範囲。
結果として、コンビニの店にあるおにぎり全てを網羅することを考えて盛り上がったのは早計だった。もちろんすでに海苔を巻いてあるタイプの種類分は楽しめるのだけれど。と、ここまで考えてみたら気がついた。後から合体させるタイプのおにぎりでも、自分で海苔の量を調整して全部入れなければいいのである!
正直、こうした試行錯誤が起こることを予測して永谷園はカップの脇にでも注意書きしてくれていればよかったのにと、若干の逆恨み感情が巻き起こったお試しだった。