災害緊急時の冷たい床就寝をサポートする『着る布団&エアーマット』に女性・子どもにも適したSサイズが登場!

日本大震災以降、災害時の帰宅困難時、無理に帰宅の途についてトラブルに遭うよりもオフィスや学校などで待機する方針をとる企業などが増えてきた。そんな時に役立つのがオフィスの冷たい床でも安眠できる株式会社キングジム(東京都千代田区)による『着る布団&エアーマット』。以前からある商品だが、今回女性や子どもなどに対応した『着る布団&エアーマット(Sサイズ)』(BFT-002/身長150cmまで対応・希望小売価格 税抜4500円・2015年3月6日発売)が登場した。

 

大震災当時、たくさんの帰宅難民を生んだその教訓を受けて、オフィスや学校にとどまる対策をとったとして、確かに交通の混乱は回避されるだろうけれど、実際問題としてオフィスや学校の冷たい床で寝起きするのはたいへんなもの。

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その対策として出されたのがこの「着る布団&エアーマット」。今までも大人用として発売されていたのだが、もちろん災害は年齢層を選ぶわけではないので、今回のSサイズ版の発売となった。身長150cmまで対応。

基本的な特徴は同じだが、小さなカラダにフィットするのはありがたいところ。というのも災害時に真っ先に弱ってしまうのがそうした子どもであり、女性だからだ。また小柄な老人にもこのサイズならうってつけだろう。

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機能の基本はポリエステルの生地の間に中綿として断熱作用のあるホロファイバーを重ねて作られた着る布団。寝てても起きててもあたたかいまま過ごせるということで、いわゆる「廃人製造機」と呼ばれた着る毛布とコンセプトは同じだが、目的、シチュエーションはまったく違う。当然だがこちらの『着る布団』はハードな環境下での使用を想定した真面目な商品で、たとえば重さを見ても485gと軽量に作られているが、かなりあたたかい。

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靴を履いたまま着用することができ、そのまま歩くことも出来る。前面ファスナーでの着脱なので着やすさは問題なし。首周りとズボンの丈を折ることでサイズの微調整が可能なのも気が利いている。

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そしてポイントとなるのが、オフィスや学校、避難所の体育館などの冷たい床対策の「エアーマット」だ。180cm×70cmという小柄な人なら充分な大きさを確保した、いざというときに付属の主導エアーポンプで膨らませて使用するマット。

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いわゆるプールで使う水に浮かぶマットと同じ機構のマットで、ポリエチレン/ナイロン製。刃物を使わなければ破れないほどの強度は持っている。最大荷重は200kg。Sサイズでこの重さ対応はかなり頼りがいがある。一週間弱程度なら耐え忍ぶ強度なのではないだろうか。

ただし、これ、手動ポンプで空気を入れるのが一大作業。けっこう気合を入れて膨らませても(白いキャップは排気用で青いキャップから空気を入れる。間違えるといつまでたっても膨らまないので要注意)、10分ほどかかってしまった。ひと汗かく勢いの作業量だ。

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ただそうやって完成した高さ5cmのマットはかなりの寝心地。着る布団を着た上でマットに転がってみても、床の冷たさは微塵も感じることはない。これはすごい。頭の部分を丸めることによって枕機能もあるというのも素晴らしい。

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そして同シリーズで特徴なのが、まとめるとA4ファイルサイズにまとまるということ。つまり書類のたぐいと同じようにキャビネットで管理できるということだ。さすがキングジム!

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もちろんそうした災害は起こらないに越したことはないが、いざというときのためにこうした防災グッズが揃っているのは安心だろう。ただ人数の多い会社だとかなりの書棚スペースをとってしまうのが難点かもしれない。またエアーマットだが、とにかく空気を抜くのが大変だったことを付け加えておきたい。ただそんなにしょっちゅう使うものではないので弱点ではないだろう。

 

この商品、会社やマンションの管理組合がまとめて購入するケースが多いと思われるが、個人で購入するのももちろんOK。たとえば車のトランクに入れておいたり、非常持ち出し袋の傍に置いておくことで安心を買う、というわけだ。ネットショップ等で入手可能である。

オススメ度:(絶対におすすめ)
公式サイト:着る布団&エアーマット(Sサイズ)

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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