インク筆記に絶妙の紙質が快感!キングジム『スタンディア』 社会人向けに開発された集中力を切らさないノート

ングジムが2月6日に発売を開始した「社会人向けの上質ノート」を、今日はご紹介しよう。

商品名は『スタンディア』。なんでも、商品コンセプトは、「集中力を切らさない」なのだそうだ。一体、どのような工夫がなされて、社会人の集中力を維持させようというのだろうか。

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万年筆派の記者にとっては、ノートや手帳はまず紙質である。どんなにデザインが優れたものでも、中紙がインクを裏写りさせるようなものでは、全く使えない。インクが滲む紙もNGである。「社会人向け」というからには、当然、万年筆を使用した筆記も想定しているはず。その紙質には期待が持てる。

インク書きに適した紙質

さっそく『スタンディア』を開き、万年筆で試し書きを開始する。すると、

「おっ、ペン先が滑りすぎない!」。これはなかなか好みの感触である。

もちろん、インクの滲みもないし、太いペン、細いペン、硬いペン先、柔らかいペン先、メーカーが違うインクなど、いろいろ使って書いてみたが、ペンのタッチは非常にいい。

紙が厚くクッション性が高いので、どちらかというと筆圧を上げずに、中字(M)くらいのペンで書くと非常に気持ちがいい。

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さて、いろいろ書いて、紙の裏を見てみる。インクが裏写りしている様子は全くない。インクたっぷりの太めでしっかり書いても、全く問題はないのである。万年筆で、思いっきり書くことができるのは、記者にとっては、願ったり叶ったりのノートである。

 

ちなみに、ボールペンで書いてみても、紙の厚さによる適度なクッション性があるために、ボールペンのインクの乗りと、ペンの走りが適度でよろしい。万年筆も同様だが、紙がツルツルし過ぎると、ボールペンは意外と書きにくいのであるが、この『スタンディア』の紙は、ペンで書くには、とても考えられた「いい紙質」である。

もちろん、シャープペンや鉛筆でも書きにくいということはないのだが、学生が強めの筆圧でシャープペンを使って書けば、少し芯が刺さり気味に感じるかもしれない。そういう意味でも、この紙はやはりインク向き、社会人向きが合っている気がする。

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 集中力を切らさない工夫

紙質のことばかり書いてきたが、このノート、まず糸かがりで製本しているため、デスクの上でピタッと水平に開くことができる。ノートの真ん中の開きが悪いと、それが気になってしまって、確かに集中力が切れるときがあるが、その点『スタンディア』なら心配いらない。

また、ノートを開いた瞬間に感じることだが、紙色が白く、しかも罫線の色が薄いので、いつもまっさらな紙に自由に書ける気分でいられる。これも集中力を切らさないことに貢献していそうである。

ノートのカバーのデザインがシンプルで大人っぽいオシャレ感があり、これもノートを使う気分にさせる要因となっている。

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試し書きで、好きなことをあれこれと書いてみるのだが、このノートだと、お気に入りの面年筆で、いろんなものを書きたくなって、記者は、英語の歌詞を書いてみたり、創作詩を作ってみたり、 ついつい、たくさんの文字を書いてしまった。

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キングジムの『スタンディア』。表紙の色は黒と白の2種類で、黒い方が6mm横罫、白い方が5mm方眼となっている。判型はA5版。

昨今は、万年筆も密かなブームとなってきているうえ、文具は自分のお気に入りのものを、少々高価でも買う社会人が増えているという。そう考えると、この『スタンディア』は、これから確実に社会人ニーズをつかむかもしれない。

価格は、税別900円。47枚94ページの手頃な薄さで発売中である。

オススメ度:(買っても損はない)

記者

渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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