本物と通信できるスマホ型玩具!『マイタッチスマート LINE FRIENDS』は、“安心”が売りの玩具だが…

つの世も、子供の玩具は、大人の世界を色濃く反映するものである。猫も杓子も「スマホだ、ラインだ」と騒がしい現代社会で、子供がスマホ遊びをしたくなるのは、無理もなからぬ事。

というわけで、今日はそんなスマホ型玩具『マイタッチスマート LINE FRIENDS』のご紹介である。これは、昨年、同じくタカラトミーから発売されたスマホ型玩具「LINE TOWN マイタッチ」の進化版で、今年8月から発売となったもの。

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昨年からの進化のポイントは、BluetoothLEを使うことで、10m以内の距離であれば、商品同士だけでなく、本物のスマホ(iPhone、Android)とも通信が可能になったこと。昨年のものは、商品同士を接触させることでしか、メッセージやスタンプ交換ができなかったので、その“リアル感”は格段に向上した。

 

進化の背景には、昨年「LINE TOWN マイタッチ」発売後、「親のスマホとのやりとりはできないのか」という親御さんからの声が大きかったことがあるという。

子供に本物のスマホを持たせるのはまだ心配だが、その一方で親とコミュニケーションできるだけの「機能限定の安心なスマホ」なら持たせたいという、子を持つ親の気持ちを反映しての、進化版『マイタッチスマート LINE FRIENDS』(以後、マイスマ)の発売となったのである。

 

一体どんなものかを知るには、何はともあれ、タカラトミーが制作・発信する「遊び方映像」を見ていただくのが一番だろう。

 

 

本物のスマホで、LINEメッセージを受信したときのように、このマイスマでLINEメッセージを受信したときも、「ピンポン」という通知音が鳴る。

また、LINEキャラのスタンプも、実に300種類が用意されているので、言葉だけでなく、このスタンプでメッセージをやりとりできるのも、まるで本物のようだ。

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しかし、これはあくまでも玩具。通信できる相手は、このマイスマ同士か、予めタッチ認証した本物のスマホとだけ。タッチ認証とは、マイスマとスマホをタッチさせることで、プロフィールを交換し、メッセージの送受信を許可すること。

 

これにより、不特定多数にコントロールできないコミュニケーションが広がる心配がなく、もちろん外部のネットにも繋がらないので、ネット上のトラブルに巻き込まれたり、悪影響のある情報閲覧をする心配もいらない。

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LINEごっこで、友達、兄弟、そして親の持つ本物のスマホとメッセージやスタンプをやりとりでき、さらに本物のスマホ同様にカメラとして写真を撮ったり、音楽プレーヤーとして音楽を聴くこともでき、その保存媒体として、microSDカードも使用できる。

その他、楽しいゲームもたくさんバンドルされているので、限りなく本物のスマホに近い感覚で、子供に持たせることができるスマホ型玩具なのである。

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さて、昨今では、小・中・高の子供にスマホを持たせるか否かという問題は、どこの自治体でも教育上の大きな問題となっている。それに対して、何が正しい答えなのかは、全くわからない状態でもある。

現代社会に必要なツールとして、早いうちに子供に持たせるのは、ある意味、社会勉強として大事であることは否めないが、持つことによるデメリットも大きい。そんな中、子供の玩具とはいえ、スマホ予備軍を生み出しそうな玩具を、親として子供に与えることはどうなのか、正直、記者にその善し悪しは断言できない。

プラス面もあればマイナス面もある。結局は各家庭に判断を委ねるべき問題なのだろうとは思うが、少なくとも記者自身は、こうしたツールでの家族間のコミュニケーションを楽しむより、 子供が小さいうちは、もっとリアルなコミュニケーションを取る時間を大事にしたいと思っている。

 

『マイタッチスマート LINE FRIENDS』は、単4電池4本で動作し、価格は税別9980円。色はピンクとホワイトの2種類だ。

記者

渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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