『オー・ザック 松茸の香り』定番スナックに新しい香り! 秋のパーティータイムを盛り上げる話のネタに

の中を切りやすいほどシャープな食べ心地で人気の「オー・ザック」シリーズから、秋を代表する高級食材のフレーバーをまとった『オー・ザック 松茸の香り』が登場した。

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発売はハウス食品株式会社(東京・千代田区)。乾燥マッシュポテトを「特許バブリング製法」で加工、バリバリと砕けやすい凸凹の表面に仕立て上げたスタイルでこのポテトスナックシリーズを1990年に開始した。

ファンも多いこのシリーズだが、今回のテーマは高級食材中の高級食材、松茸である。

もちろんこうしたスナック菓子にこうした高級食材が採用されるのは珍しいことではない。ただたいていの松茸味に松茸そのものは素材として入っているわけではない。いわば松茸風の香りを添加した食品である。

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実際問題として松茸自体に特徴的な味はあまりない。「匂い松茸 味しめじ」といわれるように、その最大の特徴は香りである。したがってこうしたスナック菓子もまた、その香りをどれだけ再現できるかにかかっていると言えるだろう。

では『オー・ザック 松茸の香り』を開封してみよう。松茸の香りがふわっと……立ち上るかというといささか微妙である。

ポテトスナックという性質上、揚げた油の匂いとイモ類の香ばしい匂いが勝ってしまい、さらにしょうゆを使ってあるので、その香りも加わってしまい、松茸特有の香りは実に控え目だ。おそらく言われないとわからないのではないだろうか。

ただこれも正しい判断と言えるかも知れない。そもそも松茸の香りは、海外では悪臭ととられることが多いくらい、実に微妙な日本人ならではの感覚によって支えられている”いい匂い”だからだ。それはもう信仰と言っても過言ではない。

あえて言うなら富裕層でない限り本物の松茸を常食することはないだろうし、中流ならばむしろ永谷園のロングヒットシリーズ「松茸の味 お吸いもの」に松茸の感覚は上書きされてしまっているのではないだろうか。

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その範囲内であれば、これは確かに松茸の味と言うことになる。ブラインドテストでもしない限り、赤地のパッケージの強烈な松茸写真が目に入り、松茸だと強制的に認識させられてしまうのではないだろうか。

もちろん作り手の側も悪意があるはずがない。ユーザーフレンドリーな価格(税抜希望小売価格120円)で、気軽に雰囲気を味わってもらおうという試みだろう。

そういう意味であれば、この『オー・ザック 松茸の香り』はパーティーシーンにうってつけの商品と言える。松茸と感じるかどうかと言う話題を宴席に楽しくもたらせることができるだけで、この価格はペイするのではないか。さらに量的にも68gなので、2〜3人で食したら、あっという間になくなってしまうサイズ感である。

実際の食感は、ざっくり言うとアミノ酸系調味料が多めの塩味の濃いしょうゆ風味のポテトチップ。
『オー・ザック』としての旨み・食感はもちろんあるのだけれど、松茸の香り部分に関しては気持ちの問題が大きく左右する。
厳密に捉えずに、パッケージ写真をにらみながら、雑誌巻末の星占い程度に信じて楽しむというのが、一番の得策ではないだろうか。
2014年8月25日より全国発売。

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公式サイト:オー・ザック 松茸の香り

記者

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清水 りょういち

食レポからタバコ・コーヒーなどの体に悪い系、果てはIT、経済分野までフォローする新しもの好きライター。「わかりにくいをわかりやすく」がモットー。元「月刊歌謡曲/ゲッカヨ」編集長

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