手動鉛筆削り『もりのえき』はパーツまでオール日本製!レトロな外見の中に息づく、高精度な先進の“削り”技術

日驚いたことがある。小学生の甥っ子が、我が家にある手動の鉛筆削りを見て「これは何?」と言ったのだ。いまどきの子供は手動の鉛筆削りに馴染みがない。学校にも塾にも「電動しかない」とのことである。

 

 

時代の流れと共に、消えていくアイテムは無数にある。平成生まれの人々は、電話の“ダイヤル”の使い道も、パソコンの“保存ボタン”(大抵フロッピーディスクをアイコン化している)が何の絵かも、雑誌「ファミ通」の‟ファミ”という単語も、すべて何のことやらわからない。

 

「けれど、昔からあるものって、独特の良さがあると思わない?」

そんなメッセージを感じさせてくれるのが、カール事務器の手動鉛筆削り『もりのえき』である。しかも、その良さは、単に、「昔からあるもの」の良さではとどまらない。

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ハンドルを手で回して、シャリシャリと鉛筆を研ぐあの感覚。もちろん子供の頃は電動の「ガガガガガ」にも憧れたけど、素朴な削り作業の最中は気持ちが落ち着いて、どこか安らいでいた自分を覚えている。

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そんなノスタルジーな気持ち、温かみを形にしたような、田舎の駅舎モチーフのデザイン。

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かわいらしい。

平成世代の目にも、これはむしろ新鮮に映るのではないか。

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しかし見た目はレトロでも、それだけで終わる『もりのえき』ではない。

『もりのえき』で削った鉛筆は、芯先が細く、やや弓なりに尖った形状になる。このため芯が折れにくく、また一度削ると長く書ける。

この削りの技術は、文房具の老舗メーカー・カール事務器(東京・葛飾区)が持つ技術の集大成なのだ。

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ダイヤルで、削りあがりの芯の太さを0.5mmと0.9mmの2段階に調整可能。

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ハンドルは常にスムーズに回り、均一に生み出される削りカスが、削り刃の切れ味と精度を感じさせる。

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削り刃はもちろんのこと、鉛筆を傷付けることなく固定するゴム製のチャックまで、全てのパーツが日本製。組み立ても日本で行っている。価格は3,000円(税別)。より安価な電動のものもあるだろうが、『もりのえき』には価格ではかれない価値がある。

見た目はかわいいが、大人が愛用するに十分足るアイテムである。たとえ飽和・縮小していく市場においても、きちんとしたモノを作っていきたいという、“ものづくり日本”の老舗メーカーの気概を感じる商品だ。

 

 

 

 

ところで今回、カール事務器株式会社から、過去の製品カタログを見せていただく機会を得た。

 

1963年のカタログ。

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今から51年前の時点で、すでに手動鉛筆削りの基本形が完成している。

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そして、1978年……

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さらに1995年のカタログを見ると、80~90年代が手動鉛筆削りにとっても華やかな時代だったことが伝わってくる。

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カール事務器は、「家型」の鉛筆削りを、少なくとも36年前から作っている。

『もりのえき』をはじめて見た時、屋根や壁のモールドがリアルに感じられ、「シンプルながらよくできた造形だ」と感心させられたが、そこにも昨日、今日ではない蓄積があったのだ。

 

 

 

鉛筆削りの購入を検討する際には、ぜひ『もりのえき』を候補の一つに入れて頂きたい。

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おためし新商品ナビ編集スタッフ

おためし新商品ナビ編集スタッフです。 https://www.shin-shouhin.com/

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