アーチが付いた、定規を超えた定規『アーチルーラー』 押さえが効き、取り上げやすく、インクもにじみにくい

キー板にはアーチベントというアーチ状の湾曲があるから、トップからテールまで全体で雪面を押さえることができる。今日ご紹介するこの定規『アーチルーラー』も、スキー板と同様、アーチ状に曲がっているからこそ、紙面をしっかりと押さえ、キレイに直線が引けるのである。

しかも、定規が曲がっていることの利点はそれだけではない。さっそく、曲がった定規『アーチルーラー』の使い心地を試してみた。

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定規を曲げるという、一見、ありえない発想で『アーチルーラー』を生み出したのは、ものづくりを通して世界を幸せにするアッシュコンセプト株式会社(東京・台東区)。『アーチルーラー』は、同社のプロダクトのなかで、デザイナーのメッセージ性が強いブランド「+d」のラインナップとなっている。

『アーチルーラー』をデスクに置くと、真ん中が浮いて、まるで橋のようである。撮影に使用したのは、グリーンだが、蛍光ペンのイエローのような発色をしていて、それがふわりとデスクに橋をかける姿は、とても不思議な印象を与える。

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長さ15cmの定規であるが、曲がったり真っ直ぐにしたりして使うこの定規では、長さを精密に測定するという用途には向いていない。しかし、それ以上に、この曲がった定規は非常に使い勝手がいいのである。

何より、デスクに置いた状態で、手で取り上げやすい。通常の定規だと、デスクにペタッと貼り付いてしまって、なかなか取り上げるのが難しい。爪を切った日なんかは、もう絶望的に取りにくいが、この『アーチルーラー』なら、デスクから1cmくらい浮き上がっているので、難なくサッと取り上げることができる。このハンドリングの良さは、捨てがたい魅力である。

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しかも冒頭で書いたように、アーチ部分の真ん中を指で押さえることで、定規全体に均等に紙を押させる力がかかり、紙をピタリと安定させることで、綺麗な直線が引きやすいのである。

その指で押さえる定規の真ん中部分に、ちょうど指が収まるような形の窪みがある。この窪みに指を合わせて、紙を押さえる適度な弾力を感じつつ線を引く。これはなかなか快適な作業なのである。

さらに、アーチがあることで、例えば、万年筆などのインクで線を引く際に、定規がすぐに紙から離れて浮き上がるので、インクがにじみにくいメリットもある。

また立体的に浮き上がっているために、デスクの上で、ノートや紙の下に入って迷子になってしまうこともなく、また本のしおり的な使い方をするときも、挟んだページをアーチの弾力で開いてくれて都合がいいのである。

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こんなちょっと常識はずれの『アーチルーラー』だが、実は記者は、この曲がった定規を使いながら、「やっと商品化されたんだ!」と妙な懐かしさと感動を覚えていた。

記者が小学生の頃、スキー板の模型を作ろうとして、プラスチックの定規をろうそくの火の上で熱を加えながら曲げたことで、記者は偶然にも、曲がった定規の便利さをすでに40年以上前から知っていたのである。そのことは長い間忘れ去っていたが、この定規を使った瞬間に、スキー板のように曲がったアーチ状の定規を使っていた自分の小学生時代を思い出したのである。

余談はさておき、『アーチルーラー』のカラーバリエーションは、ブラック、クリア、ブルー、グリーン、オレンジ、ピンクの6種類。価格は、税引き500円である。

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この『アーチルーラー』なら、きっと文具好きのあの人への贈り物としても喜ばれることだろう。また定規をよく使う学生などは、これを使えば、きっと友人たちの間で話題になるかもしれない。しかし、それ以上に、文具としての機能性が高く、デザインがいい商品は、使う本人が一番幸せを感じることができるはず。この定規は自立するので、デスクに置いておいても邪魔にもならない。

当サイトでは、今回、撮影にしようしたグリーンのタイプの『アーチルーラー』を、読者1名にプレゼントする。希望者は、下記の応募フォームからぜひ応募してほしい。

記者

渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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