水中で字が書ける!“石から生まれた紙”の強力な耐水性!オキナ『耐水メモSP』が見せる「紙」の新たな可能性!

石」から生まれた紙を使い、耐水性がかなり強いメモ帳だというので、一体、どこが作ったのだろうと商品の裏を見て「へぇ~」と思った。メーカー名は「okina」と書いてある。

オキナ株式会社(東京・墨田区)は、封筒や便箋など、紙製品専門の老舗企業である。記者もこれまで、数多くの封筒や便箋、そして常に愛用している「Project Paper」もオキナ製である。

今日は、そんな「okina」が作った、『耐水メモSP』を紹介したいと思う。

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商品名の最後にある「SP」という記号は、「ストーンペーパー」、すなわち「石から生まれた紙」であることを意味する。その紙の話は、のちほど触れるとして、まずは耐水性の実験だ。

どしゃ降りの雨の中でメモを取ることを想定して、水道の蛇口からザーザーと水を流し、その水の中でメモを取ってみると、何と、鉛筆で普通に書けてしまう。今度は、水の中から取り出した、ずぶ濡れのメモ帳に、普通の油性ボールペンで書いてみると、これまた普通に書けてしまった。

ちなみに、バスタブにメモ帳を沈めて、そこで鉛筆で書くと、それも全く問題なくクリア。濡れて破れるような気配は全く感じない。濡れていても、問題なく書ける紙であることに間違いはなさそうである。

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次に、乾燥した状態で、ボールペン、水性サインペン、油性サインペン、鉛筆で文字を書き、そこに流水を30秒間かけてみると、水性サインペンで書いた文字だけが、きれいに跡形もなく流れ落ちてしまった。

メモ帳の裏表紙に、ボールペン、サインペン、筆ペン、色鉛筆、クレヨンは書きやすいが、万年筆や硬い鉛筆は書きにくいこと、さらに水性ペンは色落ちする可能性もあることが注意書きされているが、記者が試した結果では、水性ペンは、完全に流れ落ちてしまい、万年筆はインクが滲んで実用にならない。書きやすいのは、Bの鉛筆で、次はボールペンだった。

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とういわけで、商品名に偽りなしで、確かにこの『耐水メモSP』は、本当に強い耐水性を持ち、これなら例え、雨の中でも、お風呂場でも、キッチンなどの水回りでも、安心してメモを取ることができるだろうと思う。

ただ、本当にメモ用紙をそんな風に使うものだろうか?記者は、最初から、この耐水メモの本当の必要性には、どうも疑問を感じざるを得ない。キッチンで書くといっても、キッチンってそんなに濡れた場所ばかりじゃあるまいし、まして、「お風呂でアイデアが沸いた時に使う」というのも、どうも現実味が少ない気がする。

しかも、この『耐水メモSP』の用紙は、乾燥時もややフニャフニャしていて書きにくい印象がある。「100μ」という、通常の紙でいうと、「120g」の上質紙に相当する厚さの紙らしいが、前述したように、万年筆などのインクでは、裏映りこそしないが、とても書きにくい。

また、確かに濡れても書けるが、濡れた用紙は互いに張り付いてしまい、なかなかはがれず、乾きにくく、メモ帳としては、使い勝手を損なってしまう。

そんなことを考えると、記者なら、もっと上質な紙のメモ帳を、濡らさないように工夫して使うことを考えるが、きっとそうもいかない人がいるのだろう。どうしても、雨の中で濡れながら書かないといけない人には、確かにもってこいのメモ帳である。

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さて、冒頭で、「石から生まれた紙」のことについて触れたが、最後に、少しその話をしようと思う。

この『耐水メモSP』が使用する紙は、石灰石を主原料にしたストーンペーパーで、商品名を「Keeplus」という。100%国内産の石灰石を原料に、日本のものづくり技術が生み出したこの紙は、従来の紙の原料だった木材を切り出す必要がないために、森林資源を守り、CO2排出削減に寄与し、製造工程で水を使用しないために水質汚染もせず、さらにプラスチックの代替品として使用できるため、石油資源の抑制にもつながる。

まさに環境にやさしく、エコロジーな紙であり、今回の『耐水メモSP』でもわかったように水に強く、経年変化が少なく、しかも半永久的にリサイクル可能な紙なのだそうだ。すでに、この『耐水メモSP』だけでなく、名刺や紙バッグなど、この紙を使った商品が誕生し、またこの紙を自社のPR等に採用する企業も増えているという。また、水に強く破れにくいことから、紙製の雨具など、新たな可能性も模索されている。

木材を原料とする紙の歴史は2000年以上と言われているが、この「石から生まれた紙」は、ひょっとしたら、そんな2000年の歴史を塗り替えるような大きな出来事かもしれない。「紙」というものの新たな動き、可能性を感じるために、このオキナの『耐水メモSP』を使ってみるのも面白いと思うが、いかがだろうか。

ラインアップは、キンギョ、カタツムリ、カエルの3種類で、表紙はラインストーンを使ってデコレーションを楽しめるデザインになっている。価格は、税別300円、全国の文具店、量販店などでどうぞ。

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記者

渡辺 穣

渡辺 穣

50代男性。元日経トレンディ副編集長。アウトドア好きで、八ヶ岳山麓に暮らす。文具、IT、メカもの、サイエンスものが好き。

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