これは「やきそば」じゃない。「焼き蕎麦」なのだ!  えび天入りでニューアルしたペヤング『新和風焼き蕎麦』

ップやきそばの定番ブランド「ペヤング」から、蕎麦粉が入った和風蕎麦の「やきそば」が発売されたのは、ちょうど1年前の4月15日のこと。当時は、インスタント麺好きを中心に大きな話題となったが、そのリニューアル版が、先週4月14日に新登場した。

その名も、ペヤング『新和風焼き蕎麦』。そのまんまのネーミングが清々しい。いつもながら、まるか食品(群馬・伊勢崎市)は、軸足をしっかりと「ソースやきそば」に置きながら、一方でチャレンジングな商品を出してくる。さっそく頂いてみた。

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商品の最大の特長は、やきそばなのに、麺に蕎麦粉を練りこんであること。多少黒っぽくさえ見える油揚げめんには、黒い蕎麦粉の粒がたくさん見ることができる。まさに和風のお蕎麦である。

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そして、最大のリニューアルポイントは、かやくが、「えび粉入り揚げ玉」から、「えび天」に変わったこと。

昨年の旧バージョンでは、揚げ玉のサクサク食感が、めんつゆに絡んで、いい味を出していたが、今年の新バージョンは、そのあたりがどう変わったのか楽しみである。

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お湯を注ぐ前の、かやくの状態では、6~7匹の小えびの天ぷらが見て取れる。えびに、しっかりと衣が付いていて、あとはネギだけのシンプルなかやくである。

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こちらは、お湯で3分戻して、湯切りをしたあとのかやくの状態。天ぷらの衣がふやけて、それでもしっかりとえびに付いているのが確認できる。蕎麦も、いい具合に茹で上がっている。

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さて、液体スープは、和風のめんつゆ。封を切ったとたんに、香ばしいかつおだしの香りが食欲をくすぐる。

水あめが入っていて、麺にかけるときには、かなりトロリとした感触。それが蕎麦にしっかりと絡まって、えび天の衣と麺に染み渡る。ところが、全体につゆが行き渡るように蕎麦をかき混ぜると、えび天の衣がすべて剥げ落ちてしまった。しかも、剥げ落ちた衣が、つゆと一緒にモチモチになって、容器のそこに溜まってしまう。

蕎麦の上には、これはこれで美味しそうではあるが、すっかり衣を剥がされた芝エビだけが横たわっているのだ。

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さて味の方は、少し甘めのかつおだしのつゆが、意外とあっさりしているのが悪くない。

濃い目のソース味や、マヨネーズなどで派手目に味付けするカップやきそばに食傷気味な人には、このあっさりした和風感覚は新鮮に感じられることだろう。しかも、蕎麦粉の入った和風蕎麦は、「焼く」のではなく、湯戻しされただけなので、カップ麺との相性もなかなか良い。

ただ1つ、リニューアルしたえび天の衣が剥がれたことだけが、とても残念に感じられる記者なのであった。

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めんは90gとほど良く多めで、食べごたえもあるが、カロリーも、昨年のリニューアル前より10kcalアップして、520kcalとなっている。

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パッケージには、上部に「新」の字が書き込まれ、左下にネギとえびのイラストが新たに加わった。また蕎麦の写真も、昨年のものは、蕎麦だけが盛られていたが、今年の新バージョンにはえび天が乗っている。

値段は変わらず、メーカー希望小売価格税別で170円。4月14日から全国で発売中だ。まだ食べていない方は、和風蕎麦とカップ焼きそばの相性の良さ、そしてあっさりとしためんつゆ味の「焼き蕎麦」の味を、ぜひ体感してほしい。

記者

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渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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