失敗なく“うす~い”薄焼きたまごを作れる器だが・・・ 好みが分かれそうな、曙産業『レンジでうすやきたまご』

本人は卵をたくさん食べる国民である。ロンドンに本部があるIEC(国際鶏卵委員会)なる組織の統計によると、日本はメキシコについで、世界第2位の卵消費国で、年間1人あたり324個の卵を食べているそうだ(2010年版IECアニュアルレビューより)。つまりほぼ、毎日1個、卵を食べていることになる。

だから、その料理方法もいろいろあっていいし、調理器具もいろいろあっていい。この『レンジでうすやきたまご』は、その選択肢の1つである。

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この商品を作ったのは、当サイトでも、「米トギーナ」「カットできちゃうバターケース」でお馴染みの新潟県・燕市の曙産業。同社では、この他にも、「イージーエッグシリーズ」として、目玉焼きやゆでたまごなど、電子レンジで簡単に調理できる調理器を製造・販売している。この『レンジでうすやきたまご』も、そのシリーズの1つで、薄焼きたまごやクレープ、錦糸卵などを電子レンジで簡単に作れるのが“売り“である。

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商品構成は、直径25cmほどのプラスチックの円盤が3枚入っているだけ。黄色い波板が外蓋、白いのがトレー、半透明なのが内蓋で、トレーに卵を入れて、内蓋、外蓋とかぶせて、電子レンジで1分30秒。それで、薄焼きたまごの出来上がりというわけである。さて、本当にできるかどうか、さっそく使ってみた。

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分量のめやすは、「卵2個で薄焼きたまごが3枚」。まず卵を2個、ボウルに溶いて、トレーに流し込む。と、そのまえに、トレーの水分をよく取って、うすく油を塗っておく必要がある。

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溶き卵を入れたら、その上に、内蓋をかぶせる。こうすると、溶き卵が、トレーのカーブに沿って、薄く伸ばされ、形もほぼきれいな円形になり、そのまま押さえつけられるのである。

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そして、さらにその内蓋の上に、適度な重量感のある外蓋を乗せ、さらに溶き卵を薄く引き伸ばして、電子レンジに入れる。

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600Wの電子レンジで1分30秒。外蓋、内蓋をとってみると、きれいな黄色の薄焼きたまごができている。

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これをサッとケチャップご飯にかけて、オムライスの出来上がり!という具合であるが、いかがだろうか?

こうして同様に、クレープを作ったり、冷やし中華などに使う錦糸たまごを作ったり。そんなことが、電子レンジを使って、簡単に、手軽に、しかも失敗しないで作れるというのが、この『レンジでうすやきたまご』なのである。

子供のデコ弁をきれいに仕上げたい人とか、家で普段あまり調理しない、あるいはあまり調理器具を持っていない人、油で焼いた時の匂いや汚れが嫌な人などには、このように電子レンジで薄焼きたまごを作るメリットがあるかもしれないが、この商品は、使い手の好みをはっきりと分けそうな気がする。

 

少なくとも記者は、この調理器は使わない。何より、この商品の“売り”である「簡単」さを感じないからだ。薄焼きたまごなら、フライパンだけで、もっと簡単に、もっと手早く作れる。しかも、微妙に焦げ目を入れたりとか、トッピングを加えたりとか、フライパンと火なら、いろいろ遊ぶこともできる。

またそれ以前に、料理はやはり「火を使う」ことに意味を感じる。必要以上に、IHや電子レンジの電磁波で振動させて食べたくはない。重い鉄のフライパンに油をさっとたらし、ジューッと焼くから美味しい。薄焼きたまごは、やはり「焼き」なのだから、焼いて作りたい。そんなこだわりを持っている人は選ばない商品だろう。それに意外と大きな器なので、収納にも、やや場所をとる。

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この『レンジでうすやきたまご』は、オープン価格だが、実売価格に大きなバラツキがある。ネット通販で調べてみると、850円程度から、高いところでは2000円を超えた価格で販売されているが、ボリュームゾーンはおおむね1200円前後で設定されているようだ。

さて、この商品、あなたはどう思うだろうか。もし、ためしに使ってみたいと思うのなら、「おためし新商品ナビ」では、読者1名様に撮影で使用した商品をプレゼントする。記者が調理時に、誤って、説明書きの紙を濡らしてしまったので、それはご了承いただきたい。ご応募は下記から。【渡邉 穣】

 

記者

渡辺 穣

複数の雑誌のデスク・編集長等を経てフリーライター/エディター。主にビジネス/経済系の著書・記事多数。一橋大学法学部卒。八ヶ岳山麓に移住して20年以上。趣味は、スキー、ゴルフ、ピアノ、焚き火、ドライブ。山と海と酒とモーツァルトを愛する。札幌生まれ。

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